戸手の家
「プライバシーはしっかり守りながら、こじんまりとしたデッキで本を読んで過ごしたいんです。」
このひと言から、この住まいづくりは始まりました。
敷地は、9区画ほどの小さな造成地。南側は道路に面し、光を取り込みやすい環境ですが、その一方で隣家との距離が近く、視線を気にしながら暮らすことになってしまいます。
そこで私たちは、南側には必要な大きさの窓を丁寧に配置しながら、北側にはあえて大きな窓を設けました。そして、南と北、それぞれにデッキをつくることで、光や風を感じながらも、心地よく過ごせる空間を計画しました。
2つのデッキには、それぞれ異なる役割があります。
ひとつは、本を読んだり、静かな時間を楽しむための小さなデッキ。
もうひとつは、家族でBBQをしたり、お子さまとプール遊びを楽しんだりする、にぎやかなデッキです。
リビングとダイニングキッチンは、クランクした間取りによって緩やかにゾーニングし、互いの気配を感じながらも、それぞれが落ち着いて過ごせる空間としました。床はタイル仕上げとし、上質で心地よい空間を演出しています。
デッキにつながる窓辺には、モールテックス仕上げのベンチを設けました。そこに腰を掛けると、北側から差し込むやわらかな光が室内を優しく包み込み、自然と心が穏やかになります。